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マイケルコナリー

 コナリーの邦訳「レイトショー」を一気読み。

ルネイ・バラードという女性刑事のシリーズ第1作。

読み応えがあるねエ。

上司との軋轢をものともせず、という流れは

ハリー・ボッシュのシリーズと同じだ。

重層的なストーリと相まって話に奥行きと艶がある。

みごと!

ミッキー・ハラーの弁護士ものも素晴らしい。

よくも一人で毎年こんな小説を書けるもんだよ。

日本には一人としていねエし、これからも絶対出ない。

 

 ほとんど全ての作品が買われるんだけど、映画化は稀。

イーストウッド主演の「我が心臓の痛み」とか

マヒューの「リンカーン弁護士」とか、数本。

本人が映画化権を買い戻して映画化してるそうな。

 

いっぽう、ジョン・グリシャム

こいつも凄いぞ。

コナリーとほぼ同年代で、作品数もほぼ一緒くらい。

ペリカン文書」、「ザ・ファーム」、「依頼人」、

「評決の時」、「レインメーカー」などなど。

ほとんどが映画化されてる。

主演は、ジュリア・ロバーツデンゼル・ワシントン

トム・クルーズ他、一線級ばかり。

 

映画化の分かれるところは、内容の分かり易さか。

コナリー作品は心理描写の占める割合が多い。

グリシャム作品は筋立てがストレートで万人受け。

 

グリシャム作品の中にこんなシーンがある。

「悪党どもと関わりすぎて、疲れ果てた。

 南の国にでも行って、ビール飲みながら、

 マイケル・コナリーを読むか」

 

やるねえ、グリシャム。

コナリーも意識してるんで、ミッキー・ハラーを

生み出したのかも。

 

トマス・ハリスも頑張っているけど、年だしなア。

ローレンス・ブロック大先生は、ほぼ引退。

ドン・ウィンズロウ、二人に負けるなよ。

(実際、負けてはいないし、こいつも凄すぎる)

 

東野圭吾、上の先生たちの作品読んでねえだろ?

読んでたら、あんなつまらん小説書けんだろ?